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鈴木 光弘; 田坂 完二; 斯波 正誼
JAERI-M 9834, 42 Pages, 1981/12
ROSA-III装置は、BWRの冷却材喪失事故を模擬した実験を行う装置である。この装置の特性の一つである熱損失について試験を行い結果をまとめた。熱損失量は、ROSA-IIIにおける小破断実験のように現象の推移がゆるやかで炉心の発熱量と同等になる条件下で重要な意味を持つものであり、特に小破断実験の解析において大切である。ROSA-III装置においては、循環ポンプからの熱入力および蒸気ラインでの蒸気漏洩の効果を評価して、装置外表面からの熱損失量が、流体温度と外気温度の差により次式で与えられることを確認した。Q=0.56T(KW)但し、Qは、熱損失速度、Tは、温度差(C)である。なお、この試験の場合、蒸気漏洩量は、重量で31kg/hour、エネルギ量で10KW(系圧力7.24MPaの飽和条件下)であった。
安濃田 良成; 田坂 完二; 熊丸 博滋; 斯波 正誼
JAERI-M 9363, 93 Pages, 1981/02
本資料は、沸騰水型原子炉の冷却材喪失事故の模擬実験であるROSA-III計画の実験解析を行うさいに必要な基本的情報、即ちROSA-III装置の概要と計測についてまとめたものである。本編は第4次模擬燃料集合体を対象とした改訂版である。
安濃田 良成; 田坂 完二; 鈴木 光弘; 小泉 安郎; 斯波 正誼
JAERI-M 9243, 88 Pages, 1980/12
この資料は、沸騰水型原子炉の冷却材喪失事故の模擬実験であるROSA-III計画の実験解析を行うさいに必要な基本的な情報、即ちROSA-III装置の概要と計測についてまとめたものである。
傍島 真; 村田 秀男; 斯波 正誼
JAERI-M 9080, 77 Pages, 1980/09
BWRのLOCA試験装置であるROSA-IIIの炉心1チャネルを用いて、スプレー冷却の個別効果実験を行った。本報は、そのうち発熱実験で炉心再冠水を行わせた実験についての報告である。実験の結果、次のことが明らかにされた。(1)実施した条件下でのスプレー水の蒸発蒸気流のみでは、上部タイプレートのCCFLは生じなかった。(2)落下流による炉心冷却は不規則・不安定なものであって、これに冷却を頬る考え方は取れないが、炉心水位のスウェルによる冠水が行われた場合は、十分な冷却が得られた。(3)スプレー水温が高いと凝縮が少なく、キャリーオーバーが多くなった。
安濃田 良成; 田坂 完二; 安達 公道; 村田 秀男; 早田 邦久; 岡崎 元昭; 鈴木 光弘; 傍島 真; 小泉 安郎; 斯波 正誼
JAERI-M 8967, 77 Pages, 1980/07
ROSA-III実験RUN703は、標準BWRLOCA実験シリーズの3回目の実験である。この実験は、再循環ポンプ入口配管における100%スプリット破断を模擬した実験である。RUN703の目的は、LOCA時のECCS作動特性、及び冷却材挙動を評価することと、解析コード評価のための総合実験データを提供することにある。そのため、ROSA-III装置は1000MWe規模の大型BWRの再循環ポンプ入口配管の破断にともなうLOCAを模擬する構成となっている。主要な初期条件は蒸気ドーム圧力7.04MPa、同温度560K、下部プレナム未飽和度10K、炉心入口流量35.5kg/s等である。破断後、減圧過程において非常炉心冷却水が上部プレナム、炉心バイパスに注入された。実験は成功し、本稿には、その実験データが示されている。
菊池 治*; 小泉 安郎; 早田 邦久; 田坂 完二
JAERI-M 8729, 106 Pages, 1980/03
ROSA-III実験の目的は沸騰水型原子炉のLOCA時の現像の解明と安全性解析コードの評価と改良を目的としている。再循環ポンプ吸込側配管の両端破断を模擬し、ECCSをすべて作動させた実験RUN704の結果に対し、安全性解析コードRELAP4Jを用いて解析を行なった。その結果、系圧力変化については実験と計算ではほぼ一致するが、ヒータ表面温度の計算値は炉心内気水分布を実現象に即して表せないため、実験結果と相異する。従って気水分布計算モデルを改良する必要がある。また、実験の面では、装置のループ特性を調べる必要があること、上部プレナムの水位、温度分布の計測、炉心入口、主蒸気、破断口の各流量を確実に測定する必要がある。などの結論を得た。
鈴木 光弘; 田坂 完二
JAERI-M 8670, 46 Pages, 1980/02
本報は、BWRのLOCA/ECCS現象の模擬試験装置であるROSA-III装置に設置されているジェットポンプの特性について述べたものである。実炉のジェットポンプと異なる点は、ジェットポンプの寸法が小さい事の他に、原子炉を模擬した圧力容器の外側に設置されている事である。この相違点が、実際にLOCA/ECCS現象にどの様な影響を及ぼすかを調べることは、ROSA-III試験にとって重要である。本報の特性試験は常温水(圧力は大気圧~20気圧)の水単相流条件下で、ジェットポンプの正流特性(M-N曲線)と逆流時の流動抵抗を調べ、上記のブローダウン時の特性を調べる上での基礎資料としたものである。試験の結果、実炉のM-N特性には流量が大きい場合に近づくが、低流量時にはその周りにバラツクことがわかった。吐出部から吸込部にかけての逆流抵抗係数も実炉(BWR/6.5ノズル)のジェットポンプの値に近いものである。この他、近似する配管部分の抵抗係数も求めた。
菊池 治*; 小泉 安郎; 早田 邦久
JAERI-M 8588, 107 Pages, 1979/12
ROSA-III RUN703実験は、BWRの再循環ポンプ吸込配管のスプリット破断を模擬するものであり、緊急炉心冷却系はすべて作動させている。この実験結果より、実炉で予想される主要な熱水力現象が模擬されていることが確認された。また、この実験結果について、RELAP4Jコードを用いて解析を行なった。その結果、系全体の流動についてはほぼ妥当な結果を得たが、ヒータ表面温度の計算結果は、最適予測計算としては不十分である。標準的な計算のほかに種々のパラメータを変えた計算を行ない、その効果を調べた。
小泉 安郎; 菊池 治*; 早田 邦久
JAERI-M 8300, 95 Pages, 1979/06
ROSA-III実験の目的はBWR LOCA時の熱水力学的挙動並びに緊急炉心冷却系(ECCS)の作動特性を調べ、原紙炉安全性解析コードの検証並びに改良に寄与する情報を提供することである。RUN703実験は平均炉心出力、再循環系ポンプ吸込側配管両端破断を仮定し、全ECCS(HPCS、LPCS、LPCI、ADS)を作動させる実験である。この実験に先立ち、解析コードRELAP4Jを用いて実験結果の予測計算を行なった。主な予測結果、結論は次のようなものである。1.燃料棒表面は最も長い期間のもので破断後9秒から13秒までドライアウト状態にあり、最高表面温度は500Cであった。2.ダウンカマ内液位とジェットポンプの駆動、吸込、吐出各流量と流れの方向とが系の挙動を把握するのに重要な役割を果す。従って、実験でこれらの計測を強化する必要がある。3.液位形成モデルの改良の必要性がある。